内部被ばくについて、自主的に学習し、周りの方々に広めていくための会
ブログ
  • HOME »
  • ブログ »
  • 資料 »
  • 内部被ばくと健康被害

内部被ばくと健康被害

核実験のモルモットーオーストラリアで何が行われたか?

オーストラリアにおける核兵器実験―最近の展開の概論                       オーストラリア平和委員会    フィリップ・ホワイト                     原水爆禁止2001年世界大会 国際会議 より   1952年から1957年まで、イギリスとオーストラリア両国政府は、西オーストラリアのモンテベロ諸島と、オーストラリアの中南部の砂漠地帯のエミューとマラリンガで、協力して核兵器実験をおこないました。この期間中に合計12回の実験がおこなわれました。1985年、王立委員会は、実験に関して厳しい報告を提出しました。報告によると、実験によってアボリジニ(先住民)、軍人以外に、民間人も被ばくしたとされています。この調査の後、実験がおこなわれた地域一帯の汚染除去命令が出されましたが、この汚染除去は失敗だったと言われています。最近、マラリンガに関連する問題をメディアが取り上げ、より恐ろしい詳細が明らかになりました。私は、最近の新聞記事で報道された重要な点について話します。  1. 失敗した汚染除去   マラリンガ=チュールッチャ先住民との取決めが破られたのは、核実験から生じたプルトニウムに汚染された破片を貯蔵するため、核廃棄物をガラス化して固定することに失敗したからです。ガラス化固定をあきらめるという決定は、1999年に、マラリンガでの準地表爆発の後に下されました。穴は放射性廃棄物の貯蔵には全く適さない地質の土地に掘られました。廃棄物は、地表からわずか3メートル下に埋められましたが、プルトニウム固定の永久的な貯蔵技術が開発されるまで、穴をこれよりかなり深くまで掘り下げ、コンクリートで固めるべきでした。  2. 核のモルモット   核実験、特にマラリンガの実験では、軍人と民間人の両方がモルモットのように人体実験に使用されたと長いこと言われてきました。歴代政府はこれらの人々への補償を拒否してきました。その後、推定6,000人の軍人が亡くなりました。 (a)マラリンガ  マラリンガを基地とするオーストラリア、イギリス、ニュージーランドの兵士は、爆心から7.2キロの地点に集合を命じられました。彼らは、両手で目を覆い、スピーカーから聞こえるカウントダウンを5分間聞いていました。士官たちは、兵士たちに、カウントダウンが終わって2秒してから、振り返って爆発を見るよう命じました。 * 兵士たちは、実験から24時間以内にレッカー車を放射線汚染地域に走らせて、爆発効果を試すためにそこにおかれていた車両を引上げるように命じられました。時には、彼らは白い放射線防護服を着用し、防護マスクをつけることもありました。また、カーキ色の軍服だけを着るようにという指示を受けることもありました。その後、彼らは高水圧ホースで汚染された車両を洗い、大量の汚染土壌を除去しました。兵士たちは汚染地域の出入りのたびに、あるいは車両を洗ったり、解体するたびに、血液を採取されました。彼らの身体や身につけていた衣服はガイガーカウンターで放射線量を測定されました。* イギリス兵士は、様々な素材の衣服の放射線にたいする防御性を調べるために使用されました。* オーストラリア政府は放射線効果を調べるために、385人の兵士を塹壕に入らせて実験するという計画をたてました。しかし、この計画は、1958年10月、イギリス、アメリカ、ソ連の政府が、全ての核実験にたいする一時的モラトリアムに合意したため、流れてしまいました。* 放射能を帯びた土埃のなかで転がることを強制された兵士もありました。 (b)モンテベロ  モンテベロ諸島で行なわれた核実験では、死の灰が降った地帯に派遣された水兵が、放射線被ばく後かなりたってから病気にかかる可能性があることを、イギリス海軍が知っていたことを示す極秘文書が見つかりました。水兵を派遣した目的は、放射線の許容量を特定することでした。 (c)障害者を使った実験  1950年代には、マラリンガでのイギリスの核実験では、イギリスから重度障害者が人体実験用に送られたと言われています。これら身体障害者や精神障害者は、核爆発の放射性降下物で被ばくして死亡したと推定されています。 (d)死産児の使用  オーストラリア放射線防護・核安全局は、オーストラリアの死産児から採取した骨が、両親の承諾を取らずに、放射性降下物の科学実験に使用されたことを確認しました。理事は、オーストラリアは赤ん坊や老人の骨サンプルを、放射性降下物の試験のためにアメリカやイギリスに送った。同局は、サンプルはオーストラリアで火葬され、灰はイギリスとアメリカに送られて、ストロンチウム90の測定が行なわれたと主張しています。 1955年、シカゴ大学のウィラード・リビー博士は、原爆実験の降下物に関する実験用に、多くの死体、特に生れて直ぐに死んだ死産児を要求しました。そのため、オーストラリア、イギリス、カナダ、香港、アメリカ、南米の病院から、両親の承諾も得ずに、死体6000体が持ち出されました。   3. 先住民   核実験はアボリジニが周辺に住んでいる場所で行われました。多くの先住民は、一帯に広がった「黒い霧」が原因で、深刻な健康被害を受け、彼らの土地は、残留放射能のため立ち入ることができなくなりました。最近のある新聞記事によれば、アボリジニが、実験直前に実験場にあるコンクリート壕内でお酒を飲んでいたことを取り上げています。彼らは兵士に見つかり、兵士は上官にそれを伝えましたが、上官は「気にするな。心配することはない。このことは黙っていろ」と言いました。  4. 反応と事実確認 A)マラリンガ汚染除去オーストラリア連邦政府の核技術顧問アラン・パーキンソンは、マラリンガにおける放射性物質の廃棄に関する公的な調査を要求しました。 B)軍人を使用した人体実験1)被爆兵士の最小限の補償要求は、公立および私立の病院での医療費を無料にする退役軍人省発行の「ゴールド・カード」です。2)王立委員会に提出されていない文書の捜索は続いています。3)退役軍人担当大臣は、大規模な健康調査実施の先駆けとして被爆兵士の名簿を公表しました。4)イギリス政府は、以前認めた以上の事実を認めざるをえなくなりました。つまり、放射性降下物がふった地域内における軍服の防護性を調べるために、兵士は、合意の上で、様々な征服を身に付けて、低レベル汚染地域に輸送された、あるいは歩いて行かされたことを認めたのです。 C)死産児州政府は、核実験にオーストラリアの死産児が使用されたという訴えに関する調査を開始しました。  結論   イギリスとオーストラリア両国政府は、核実験計画で人間をモルモットのように使用しました。その後、彼らはこの事実を一貫して隠蔽し、補償を求める被害者の正当な補償請求を妨害してきました。しかし、この問題はそう簡単にはかたづきません。これは、どこでも同じです。

放射性ヨウ素、放射性セシウムの生物学的半減期について

出典:『放射性物質に関する緊急とりまとめ』 食品安全委員会 2011年3月公表 より 全文31ページ 放射性ヨウ素の生物学的半減期⇒P.7 放射性セシウムの生物学的半減期⇒P.9

北海道札幌市 給食 0ベクレル/kgを宣言 2011年11月29日北海道新聞

北海道札幌市 給食 0ベクレル/kgを宣言    2011年11月29日付け北海道新聞朝刊に以下の記事が載りました。  ** 引用はじめ ** 【給食は「不検出」食材だけ 札幌市教委、放射能検査 全国有数の厳格対応】   札幌市教委が12月から独自に始める学校給食食材の放射性物質検査について、同市の上田文雄市長は28日、微量でも放射性物質を検出した食材は、放射性セシウムで1キロ当たり500ベクレルなどとされている国の暫定基準値を下回っていても、使わない方針を示した。道教委によると、道内で学校給食食材の放射能検査を始める予定の自治体は、札幌以外にない。道外で実施している自治体のうち6月から始めた横浜市は、暫定基準値よりも低い場合は「その都度、使用の可否を判断している」(横浜市教委)という。 ** 引用おわり **   すべての学校給食の食材は0ベクレル/㎏にするべきだと思います。

藤波心と学ぶ親子原発・放射能教室 資料(pdf) 2012年1月14日・15日 パシフィコ横浜

 2012年1月14日(土)・15日(日)にパシフィコ横浜で開催された、藤波心と学ぶ親子原発・放射能教室に参加されたみなさん、ありがとうございました。40分と限られた時間のため、用意した資料の半分ほどしかご紹介できませんでした。42ページ分の資料を公開します。ご覧ください。 藤波心と学ぶ親子原発放射能教室 20120114 0115

放射性セシウムを1日10ベクレル摂り続けると700日(約2年)で体内蓄積量は1400ベクレルを超える

   低線量被曝者の会共同代表で「低線量被曝の脅威」(J・マーティン・グールド著 緑風出版 2011年 )の訳者でもある、竹野内真理さんは、週刊金曜日10月14日号に「ベラルーシから フクシマへの警告 放射性セシウム内部被曝の真実」の論文を寄せています。この中で 竹之内さんはセシウム137を1日10ベクレル食物から摂取していくと、700日(ほぼ2年)で体内のセシウム137の濃度が1400ベクレルを超す、というグラフを紹介しています。これは放射線防護委員会(ICRP)が作ったグラフです。 このグラフからわかるように、毎日10ベクレル取り続けていてもアウトです。毎日1ベクレル以下ならなんとかセーフかも?というレベルであることがわかります。 学校給食は0ベクレル/㎏の食材を使うべきです。   そして、ベラルーシの医師スモルニコワ・バレンチナさんは講演で体内に蓄積したセシウム137は子どもの体重1kgあたり20~30ベクレル/kgから医学的対策が必要になり、体重1kgあたり50ベクレル/kgからは危機的状況になると言われています。  これは体重15kgの子どもであれば、20×15=300ベクレルから医学的対策が必要                  50×15=750ベクレルから危機的状況ということ です。                 

上尾・子どもを放射線から守る会 緊急要望書 2011年12月22日提出

 上尾・子どもを放射能から守る会が2011年12月22日上尾市に提出した、緊急要望書です。12月27日に交渉を持ちます。外部被ばくと内部被ばくを合わせて1ミリシーベルト以下にすることや、学校給食を1ベクレル以下にすることを求めた、とてもいい内容です。裏付けとなるデータもしっかり記載されています。ぜひ、参考にしてほしいと思います。 上尾子どもを守る会 緊急要望書2011年12月22日提出 (2)

体内のセシウム137の危険なレベルは? ベラルーシの医師スモルニコワさん

体内のセシウム137の危険なレベルは? (体重1kgあたりのセシウム137の蓄積量) 安全なレベルは?もちろん、0Bq/kg!……だけど不可能。 子ども(14歳まで)    20~30Bq/kg……医学的対策が必要 子ども(14歳まで)    50 Bq/kg  ……危険なレベル 大人           200 Bq/kg  ……医学的な対策が必要 大人           500 Bq/kg  ……危険なレベル ベラルーシの医師スモルニコワ・バレンチナさんの講演より 2011年11月23日   ところが、福島県立医大は内部被ばく1mSvまでは安全として、以下のような計算をしています。なんと、体内にセシウム134が20,000ベクレル、セシウム137が31,000ベクレルあって初めて、内部被ばく1mSvになる、というのです。第3回福島県県民健康管理検討委員会(2011年7月24日開催)の当日配布資料にありました。  この大人で体内に5万1000ベクレルある、ということは、体重50kgの人ならば1020ベクレル/kgの放射性セシウム(体重1kgあたりの放射性セシウム ベクレル/kg)がある、ということです。 これは上記のスモルニコワさんが医学的対策が必要とする、200ベクレル/kgの5倍。医学的対策が必要とされる500ベクレル/kgの実に2倍です。  福島県がホール・ボディー・カウンターで子どもたちの内部被ばく検査をしています。「もう誰も内部被ばく1mSvの子どもはいない」と言っていますが当たり前です。それどころか、0.1mSvでも子どもの小さな体に5,100ベクレルのセシウム134、137がある、ということです。南相馬市の子どもの0.1mSvの子は体重40kgくらいであれば、場合によっては127ベクレル/kgの放射性セシウムを蓄積している場合がある、ということです。これはスモルニコワさんの指摘しているように、極めて危険なレベルです。  福島県の子どもたちの内部被ばくがなかったことにすることはできません。 福島県 ホールボディカウンターによる内部被ばく検査 検査の結果について 2016年2月26日公表  

Copyright © 内部被ばくを考える市民研究会 All Rights Reserved.
Powerd by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.