内部被ばくについて、自主的に学習し、周りの方々に広めていくための会
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内部被ばくと健康被害

声明 高汚染地帯から子ども、妊婦を始め住民を避難させよ

声明 高汚染地帯から子ども、妊婦を始め住民を避難させよ  声明高汚染地帯から子ども妊婦を始め住民を避難させよ 20121111 2012年11月11日 内部被ばくを考える市民研究会 http://www.radiationexposuresociety.com/                            この声明への賛同者を募集中です。                            賛同される方は以下にメールを下さい                            kawane@radiationexposuresociety.com   年間外部被ばく1ミリシーベルト(空間線量率0.23マイクロシーベルト/時)を越える地域から、子ども、妊婦を始めすべての住民の避難を 年間外部被ばく0.3ミリシーベルト(空間線量率0.10マイクロシーベルト/時)を越える地域からの自主避難の権利の確立を 5年間で100ミリシーベルトを越える被ばくをした原発労働者の生涯年金の支給を 脱原発法基本法案を採択し、2030年代と言わず、直ちに国内のすべての原発を廃炉に核燃料サイクルの施設・工場の即時運転停止・廃止を。使用済み核燃料の直接処分と 最終処分場の設置を                                     東京電力福島第一原発1号機が爆発する直前の、2011年3月12日午後3時に双葉町上羽鳥のモニタリングポストで1590マイクロシーベルト/時の空間線量が観測されていたことを福島県、東京電力が公表した。事故から1年6カ月もたった、2012年9月21日にである。当時、上羽鳥地区には子どもや妊婦を含め、20人の町民が避難できずにいたことが確認されている。  事故当時の付近住民の外部被ばく、内部被ばくの推定値は未だに公表されていない。それでありながら、福島県民健康調査検討委員会は、原発労働者を除く住民の外部被ばくは最高値が23ミリシーベルトであり、94.6%が5ミリシーベルト未満と公表している。まったく根拠がない。 そもそも、県民健康調査の問診票は本年3月31日段階で21.9%しか回収されていない。福島県ですでに小児甲状腺がんの患者が1名出たことについて、検討委員会の鈴木真一福島医大教授は「内部被ばくのあったチェルノブイリ事故でさえ甲状腺がんは発生まで最短で4年。本県では広島や長崎のような高い外部被ばくも起きていない。事故後1年半しか経過していない本県では、放射線の影響とは考えられない」と東京電力福島第一原発事故の影響を否定した。  福島県民健康調査検討委員会は、事前に秘密会議を開き、①この小児甲状腺がんが原発事故の影響とは考えられない、②ホールボディーカウンターだけでなく尿検査を実施することはゲルマニウム半導体検出器の利用がひっ迫しているので無理がある、③SPEEDIの有用性について質疑に終始しないことを打ち合わせていた。検討委員会の議事はその通りに進められ、結論が出された。SPEEDIについては、委員は誰1人質問しなかった。  福島県民の健康を守るための委員会なのか、原子力産業の利益を守るための委員会なのか、福島県はそのどちらなのかをはっきりさせる必要がある。  原発労働者についても昨年3月に高濃度の放射能汚水を浴びた労働者が3人ではなく、もう1人いたことが11月2日になって東京電力が明らかにした。線量計の警報音を無視して作業をさせ、180ミリシーベルト前後被ばくした者が3名、56ミリシーベルト被ばくした者が1名だったという。労災認定制度では、原発で働いて白血病になったときに被ばくが原因が判断する基準は、就業中の被ばくが1年間あたり5ミリシーベルトを越えたかどうかである。東電がどんなに「健康に問題はない線量だ」と強弁しようとも、もしこの労働者が白血病を発症した場合、言い逃れはできない。  福島県のかなりの住民が年間外部被ばく2ミリシーベルト以上の地域で生活をしている。5ミリシーベルト以上の地域も多くある。政府、福島県は100ミリシーベルトまでは健康に影響がないと主張しているが、そもそも原発事故当初の初期被ばくについての正しい推定は行われていない。2ミリシーベルトの地域に産まれた赤ん坊は50歳で100ミリシーベルトを越えることになるのだが、これについて、政府、福島県はどのように説明するのか。5ミリシーベルトなら20歳で100ミリシーベルトを越えることになる。  福島県の現地からは、若い人の心筋梗塞や白内障、子どもの皮膚疾患やアレルギー症状の出現や悪化、長期化が起きていると伝えられている。そうでありながら、3.11前の生活に戻すため、子ども参加型の駅伝大会・マラソン大会、全国ラーメン祭、ビール祭り、秋の神輿祭など数々のイベントが行われている。今年、町内運動会も再開され、0.25マイクロシーベルト/時の場所で、障害物競走も行われて、子どもも大人も砂まみれになったという。この夏、各学校でプールも再開された。福島県立長沼高校の屋外プールでは、最高値の放射性セシウム合計7.0ベクレル/Lが計測されたにもかかわらずである。  チェルノブイリ事故後、次々と住民が病に倒れたために廃村になったベラルーシ共和国の村の空間線量は0.3~0.4マイクロシーベルト/時である。セミパラチンスクの核実験場周辺で住民が健康被害に苦しんでいるが、その場所の空間線量は0.3マイクロシーベルト/時である。0.3は人間が住むべき放射線量ではない。  政府は年間外部被ばく1ミリシーベルト以下にするため、空間線量で0.23マイクロシーベルト/時以上を除染するという。しかし、この0.23は異常な数値である。これまで18歳未満立ち入り禁止だった、放射線管理区域は4万ベクレル/m2。この場所で放射能に汚染されたものは、放射線管理区域からは持ち出してはならない。原子力委員会資料によれば、0.13マイクロシーベルト/時の空間線量での土地汚染は3.7万ベクレル/m2に相当するという。0.15あれば4万ベクレル/m2に相当する可能性があり、政府の除染基準そのものが放射線管理区域に関する法律に違反する。  高放射能汚染地帯に住む、子ども、妊婦を始めすべての住民をただちに避難させることを訴える。チェルノブイリ事故では、事故後5年目から循環器系疾患、呼吸器系疾患、骨格筋疾患、消化器疾患、皮膚結合繊疾患、内分泌疾患、神経疾患、精神疾患など、あらゆる病気が爆発的に増えた。健康を害する前に住民を避難させるべきである。チェルノブイリを繰り返してはならない。  それは福島県だけではない。空間線量0.23マイクロシーベルト/時を越える、宮城県や岩手県、山形県、栃木県、群馬県、茨城県、千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県など高濃度に汚染された地域の住民を避難させることを求める。  そして、年間外部被ばく0.3ミリシーベルトを越える地域の住民の自主避難を国家補償において実施するべきである。(ドイツ放射線防御令第47条では住民1人あたりの年間被ばく線量の上限は0.3ミリシーベルトである。)これは自然放射線が0.04マイクロシーベルト/時である地域では、0.097マイクロシーベルト/時=0.10マイクロシーベルト/時である。空間線量で0.10マイクロシーベルト/時を越える地域での住民の自主避難の権利を国家補償において行うことを求める。  また、原発労働者が被ばく線量5年間で100ミリシーベルトを越える被ばくをした場合、生涯年金を国の責任において出すべきである。今後も50年あるいは100年にわたり、原発事故の収束作業が求められており、何100万人の労働者の被ばくが必要となっている。労働者が自らの命を切り売りして、事故処理にあたっているとき、正当な命の対価を政府は支払うべきである。   以下を日本政府に要求します。   1. 年間外部被ばく1ミリシーベルト(空間線量率0.23マイクロシーベルト/時)を越える地域から、子ども、妊婦を始めすべての住民を避難させること。 2. 年間外部被ばく0.3ミリシーベルト(空間線量率0.10マイクロシーベルト/時)を越える地域からの自主避難の権利を国家補償において行うこと。その移住先の居住、就労、就学を国家補償において行うこと。 3. 5年間で100ミリシーベルトを越える被ばくをした原発労働者の生涯年金の支給を国の責任において行うこと。 4. 脱原発法基本法案を採択すること。2030年代と言わず、直ちに日本国内のすべての原発を廃炉にすること。同時に核燃料サイクル施設―東海村リサイクル機器試験施設、東海再処理施設、六ヶ所再処理工場、六ヶ所プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料工場、高速増殖炉常陽、もんじゅ-の運転停止を停止し、廃止すること。使用済み核燃料の直接処分を決定し、最終処分場を設置すること。   賛同者 川根眞也(埼玉県川口市)        中野和成(高知県高知市)     石風呂剛(東京都東久留米市)石川文恵(埼玉県さいたま市)      中野千登勢(高知県高知市)    巴 美樹(神奈川県横浜市)石岡香苗(埼玉県入間市)        岩本勝治(大阪府大阪市)     渡辺美緒(山口県下松市)石下かなえ(神奈川県秦野市)      原田芳郎(山口県柳井市)     けいとうさぎ桂紀子(埼玉県さいたま市)       園田くるみ(兵庫県篠山市)   (http://www.keitousagi.com/) 菊池直子(岡山県岡山市)        佐々木耕(兵庫県神戸市)    小宮真実子(熊本県熊本市)伊藤圭一郎(埼玉県入間市)       菊地文(東京都八王子市)    佐藤みゆき(東京都足立区)出端典子(イタリア、ボローニャ)    河野重隆(大阪府大阪市)    橋本進(東京都足立区) 久喜緑(神奈川県藤沢市)        柴山桃子(京都府京都市)    橋本亜紀(東京都足立区)佐藤麻由子(埼玉県和光市)       山田良(教京都北区)      橋本秀一(東京都足立区)   村上東(秋田県秋田市)         菊池知江(東京都中野区)    笠倉駒子(神奈川県藤沢市)藤井努(埼玉県さいたま市)       田中義也(青森県青森市)    戸谷哲朗(長野県上田市)渡部健(山形県米沢市)         津田貢(長崎県西海市)     森園かずえ(福島県郡山市)大海絵里佳(神奈川県鎌倉市)      大矢道子(埼玉県新座市)    山田耕衆(埼玉県東松山市)斎藤紀代美(埼玉県さいたま市)     比嘉功(福岡県福岡市)      小林敦子(埼玉県飯能市)        景山茂樹(大阪府東大阪市)   山田耕作(京都府宇治市)市川元美(東京都豊島区)        山本智映(島根県松江市)    吉村健次(山口県岩国市)河淵まみこ(埼玉県さいたま市)     秋田賢司(大阪府岸和田市)   直井宏樹(埼玉県越谷市)藤井千賀子(埼玉県新座市)       高橋美帆(京都府京都市)    仲山哲男(山口県光市)八木下奈美(神奈川県川崎市)      斉藤由美(米国ロサンジェルス) 大野弘恵(山口県防府市)   類家将孝(東京都目黒区)        渡辺由美子(神奈川県川崎市)  高橋伸明(和歌山県和歌山市)田中洌(埼玉県入間市)         小林理恵(埼玉県春日部市)   高橋泉(和歌山県和歌山市) 山本智子(埼玉県春日部市)       成本 彩(大分県中津市)    大和田恵理(埼玉県入間市)塩崎雅一(埼玉県三郷市)        石下 直子(神奈川県横浜市)  阿久津ゆかり(埼玉県さいたま市)   大島建男(宮城県仙台市)        野呂美加(北海道北見市)    岸田栄美(東京都八丈島八丈町)        小林和博(埼玉県春日部市)       三井裕司(東京都足立区)    小林洋子(米国カリフォルニア州)    功能大輔(韓国ソウル在住)       平野正美(埼玉県さいたま市)  和知勝彦(栃木県宇都宮市) 大村和子(東京都調布市)        松岡ひとみ(東京都小平市)   大谷雅人(神奈川県大和市)小川久美子(東京都足立区)       吉田孝男(埼玉県朝霞市)    江田ひろこ(栃木県下都賀郡野木町)澤登舞(長崎県) 鈴木ヒデヨ(東京都調布市)       後藤素子(千葉県流山市)    高田敏子(栃木県小山市)馬渡雪子(東京都)            依田 明(東京都中野区)     池西勝利(神奈川県横須賀市)紺野茂樹(東京都渋谷区)        千代知洋(愛知県名古屋市)    山本弥枝(東京都練馬区)辻貞子(埼玉県)               工藤幸枝(埼玉県鶴ヶ島市)    阿部照義(神奈川県横浜市)加藤泰子(岡山県岡山市)        ピートレ・亜希子(米国・ロスアンジェルス) 窪田和夫(大阪府八尾市) 佐藤弓子(東京都武蔵野市)       柴田由紀(岡山県岡山市)    バラール登志子(フランス パリ市)榊 誠(埼玉県さいたま市)        小田美智子(千葉県市川市)     齋藤道子(埼玉県白岡町)        小西憲一(東京都福生市)島野政友(大阪府松原市)        川口 正暢(静岡県駿東郡長泉町) 若松 義人(北海道白老郡白老町)      竹内一博(東京都日野市)        川口京香(静岡県駿東郡長泉町)  高比良晶代(大阪府堺市)        川口昌美(静岡県駿東郡長泉町) 弓削亮三(ニュージーランド、クリストチャーチ)川口晴美(静岡県駿東郡長泉町)庄田政江(大阪府大阪市) 名女川太郎(埼玉県所沢市)広川恵子(神奈川県藤沢市)       水谷明子(神奈川県横浜市)  山本薫(高知県高知市)           新井忍(埼玉県さいたま市)高原真由美(兵庫県神戸市)       松本泰輔(アメリカ、ニュージャージー州)鹿倉安澄(埼玉県さいたま市)      遠藤恵美子(埼玉県児玉郡上里町)土井雅生(福岡県福岡市)        川辺幸子(埼玉県桶川市)古谷利彦(山口県岩国市)        田辺章子(東京都江東区) 萩原ゆきみ(福島県郡山市)       その他、賛同者23名   この声明への賛同人を募集しています。内部被ばくを考える市民研究会のホームページで紹介させていただきます。 ① お名前 ② 住所(都道府県、市町村名まで) を書いて「声明 高汚染地帯から子ども、妊婦を始め住民を避難させよ に賛同します」というメールをお送り下さい。   賛同される方は下記にメールを下さい。 kawane@radiationexposuresociety.com

東京都産業労働局 大気浮遊塵中の放射性物質 2011年3月13日から3月18日

 東京都産業労働局が2011年3月13日から3月18日までの、大気浮遊塵中の放射性物質の分析結果を公表しています。  東京都産業労働局 東京電力福島第一原子力発電所事故に係る大気浮遊塵中放射性物質の調査報告 表1 大気浮遊塵中の放射性物質  2011年3月15日の午前10時~11時の空気には恐るべき量の放射性物質が入っていました。ヨウ素131が空気1m3中の240ベクレル、ヨウ素132が280ベクレル、ヨウ素133が30ベクレル。テルルも同じくらいの量がありました。テルル129が空気1m3中に51ベクレル、テルル129mが63ベクレル、テルル131mが13ベクレル、テルル132が400ベクレル。  つまり、放射性ヨウ素で合計550ベクレル、放射性テルルで合計527ベクレルが空気中にあったことになります。  この大気捕集場所は東京都世田谷区深沢2-11-1にある、東京都立産業技術研究センター駒沢支所でした。  人間のおとなが1日(24時間)に吸う空気の量は24m3と言われます。子どもはその6割、16m3と言われます。(2011年7月 欧州放射線リスク委員会科学幹事 クリス・バズビー博士の講演より)つまり、おとなは1時間に1m3の空気を吸っているわけです。  2011年3月15日10時~11時に屋外でマスクもつけずにいた人は上記の放射性物質を吸い込んだ、という計算になります。少なくとも、東京都世田谷区深沢にいた人は。  私は一体、昨年の3月15日にどのような空気の中にいたのでしょうか?各都道府県自治体は責任をもって、データを公表すべきであると思います。 <テルル132について> テルル132 の半減期は、3.204 日ですが、人体での蓄積場所は、骨に13.7 年。その他全身で、生物学的半減期は20 日。特徴は、体内の取りこまれた放射性テルルの半分は直接排泄されるものの、25%は骨に移行し大半は生涯そこに残留し、骨がん、白血病などの要因になる。残りの25%は人体のその他のすべての器官や組織に分布するが約20日で半減する。テルルの放射性同位体の多くは、β壊変してヨウ素の放射性同位体となるので、甲状腺に集まり甲状腺がんなどの要因にもなる。テルルはレアメタルの一種で飛散しにくい性質を持っているが、震災翌日の3月12日午前には福島第一原発から約7キロ離れた浪江町などで検出された  「AERA」2011.6.27 号(朝日新聞出版)18-19 ページに「拡散したと見られる核種31種類とその放出量、線種、強さ、物理的・生物学的半減期、具体的な人体への影響など」 ※ このテルル132は東京都も襲っていた、というわけです。 <テルル129について>  テルル129mという放射性物質が、ベータ線を出しながら崩壊するのですが。崩壊した後にできるものは、ヨウ素の129というものが出来ます。そのヨウ素の129というのもまた放射性物質でして、半分に減るまでに1600万年かかるという……半ばもうなくならないという放射性物質になります。  mというのは、メタ・ステーブルという英語の頭文字。準安定状態と呼んでいるものです。テルルの129mというのは、半分に減るまでに34日、つまりひと月位かかるという、比較的あの寿命の長いほうに属する核分裂生成物です。  -小出裕章氏 2011年11月11日「たね蒔きジャーナル」出演の時のお話  東京電力福島第一原子力発電所事故に係る大気浮遊塵中放射性物質調査報告書 本文  

ダイコンを軒下で干したら3421ベクレル/kg もとのダイコンはND 福島県農業総合センター 2012年10月29日

セシウム濃度を検証 県農業総合センター   KFB福島放送 福島県内ニュース 2012年10月30日 09時55分配信  農作物を乾燥させた加工食品の一部から高濃度の放射性セシウムが検出されている問題で、ちりやほこりが舞いやすい条件下で乾燥させると濃度が高まることが分かった。   2012年10月29日、福島県農業総合センターが郡山市で開いた試験研究成果説明会で発表した。  柿などの農作物は乾燥すると水分がなくなり重量が軽くなるため、1キロ当たりの放射性物質の濃度が高くなる。  ただ、想定を大きく上回る放射性物質が検出されるケースもあるとして調査した。  福島県農業総合センターが中通りの6カ所から取れたダイコンを使い、切り干し大根を作る過程で実験した。  ダイコンを乾燥機で元の重量の20分の1程度に乾かしても検出限界値以下だった。  しかし、福島県農業総合センター内の軒下などで乾燥させた結果、最大で1キロ当たり3421ベクレルの放射性セシウムが検出されたという。  福島県農業総合センターは、空気中のちりやほこりが付着したことが濃度を高めた原因と結論付けた。  濃度が高いものほど、ちりの付着が多かったという。 <編集者 注>福島県農業総合センター所在地:福島県郡山市日和田町高倉字下中道116番地。郡山市の民家の軒下で干すと、3421ベクレル/kgの切干し大根ができるということは、それだけの放射性セシウムを人間や動物が吸っているということ。呼吸器による内部被ばくが深刻です。福島市や郡山市、二本松市、伊達市などでマスクをつけずに外を歩くことは自殺行為です。マラソン大会などもっての他です。  福島や宮城県だけでなく、高濃度放射能汚染地帯からは住民を避難させるべきです。年間1ミリシーベルト、空間線量で0.23マイクロシーベルト/時は異常な値です。年間1ミリシーベルトからの住民避難を訴えます。              内部被ばくを考える市民研究会 川根 眞也 13 切り干し大根の放射性物質による二次汚染とその原因 (加工時の放射性物質の動態(切り干し大根)) 平成24年度農業分野における放射性物質試験研究成果説明会(第2回)資 料より日時:2012年10月29日(月)13:30~16:00場所:福島県農業総合センター 多目的ホール 乾燥加工品で乾燥による放射性物質の濃縮だけでは説明できない高い値が出ることがあります。そこで切り干し大根を対象にその原因を調べました。 (1)切り干し大根で検出される放射性セシウムは乾燥による放射性物質の濃縮ではない 県内6か所で採れた大根を元の重量の1/15~1/20 に乾燥機で乾燥して、放射性セシウムの濃度を測定しました。いずれの乾燥品も放射性セシウムは検出されませんでした。 (2)切り干し大根で検出される放射性セシウムは乾燥時の塵の付着が原因である 大根を細切りにし、空間線量や風の通り方、位置(高さ)の異なる5 か所の干し場(福島県農業総合センター内)で平成24 年2 月15 日から6 日間乾燥させ、放射性セシウムの濃度を測定しました。干し場は①松の樹幹そば(根元)、②乾燥小屋、③鉄筋ビルの軒下の壁際(①~ ③はいずれも地表に設置。③は①、②に比べ風通しが悪く風が吹き溜まる場所)、④乾燥小屋地表1m、⑤乾燥小屋地表2m、でした(図1)。試験の結果、切り干し大根を干す場所により検出される放射性セシウム濃度は異なり、また空間線量との相関はなく、放射性セシウム濃度が高いものほど塵の付着が多いことがわかりました。(図2、表1) (3)塵の舞いやすい干し場を避けることで二次汚染を防ぐ 壁を背にした場所や地表で乾燥したもので塵の付着が多く、高い濃度の放射性セシウムが検出されました。これらの場所は塵が舞いやすい場所だと考えられます。乾燥には塵が舞いやすい干し場を避けることが重要です。 注意)今回、放射性セシウム濃度は乾燥状態で測定しました。食品として切り干し大根を検査する場合、水で戻し測定する(重量変化率4.0)ため、放射性セシウム濃度は今回のデータの約1/4 の濃度となります。 図1 切り干し大根を干した干し場 図2 干し場による汚染の違い 乾燥機 ND ①松の木の樹幹 220Bq/kg ②乾燥小屋892Bq/kg ③鉄筋ビルの軒下の壁際3,421Bq/kg写真は切り干し大根の拡大。黒く見える部分が塵。写真下方の数値は切り干し大根の放射性 セシウム濃度。③は風通しが悪く風が吹き溜まる場所。 表1 干し場の空間線量と切り干し大根の放射性セシウム濃度 サンプル      干し場の位置  地表1mの空間  切り干し大根の          (高さ m)    線量(μSv/h)   放射性セシウム濃度(Bq/kg)―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 乾燥機よる乾燥      -       -         ND ①松の木の樹幹      地表      1.8        220 ②乾燥小屋        地表      0.5        892 ③鉄筋ビルの軒下の壁際  地表      0.6        3421 ④乾燥小屋     [...]

環境中の微粒子の健康への影響について(サイエンス・メディア・センター2012年4月18日)

出典は以下です。更新される場合がありますので、以下もご確認下さい。 環境中の微粒子の健康への影響について        サイエンス・メディア・センター 2012年4月18日 <SMC発サイエンス・アラート> ■ 武田 健 教授(たけだ・けん) 東京理科大学薬学部  直径が0.1マイクロメートル以下の超微粒子(ナノ粒子)が生体に与える影響について2000年からCRESTや学術フロンティアという資金を得て研究しました。ディーゼル車が大量のナノ粒子を排出しています。室内で1㎤あたり3000~5000個のナノ粒子が漂っていますが、交通量のある道路沿いではこれが2万個以上になることがあります。  私たちの研究では、妊娠したマウスに東京で汚染がひどい地域と同じ程度にうすめたディーゼルエンジンの排ガスを吸わせ、産まれてくる子どもへの影響を調べました。その結果、子マウスの脳にナノサイズの黒い粒子状物質が認められ、様々な影響が出ることがわかりました。さらに、化粧品等に広く用いられている酸化チタンという物質のナノ粒子を母マウスの皮下に投与した所、子マウスの脳や精巣に移行し、影響を及ぼすことがわかりました。酸化チタンだけでなく、カーボンブラックなど炭素系のナノ物質でも影響がでることがわかりました。  ヒトにおいては、海外で、大気中の粒子状物質の濃度と死亡者数の疫学的研究が発表されていますが、アメリカやヨーロッパの都市で粒子の濃度が高いほど死亡リスクが高いことがわかっています。  ディーゼル車に関しては排ガスの微粒子を、より細かいものまで除去する技術を高めること。近年、工業的に開発・使用されるようになったナノ物質に関しては、引き続き、安全性を研究することが必要です。現在増加しているアレルギー性疾患などと微粒子との関係についての研究も今後の重要な課題と考えます。 ■ 市瀬 孝道 教授(いちのせ・たかみち) 大分県立看護科学大学 人間科学講座 生体反応学研究室  一般に土壌ダストには直径が2.5~10μm(mmの千分の一)の微粒子が含まれますが、これらの粒子サイズの殆どが鼻腔や気管支で止まり、肺の奥までは約3%しか入っていきません。大気中の微粒子では、ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれるすすが、0.5μm程度の大きさからナノ粒子サイズ(0.1μm以下)の大きさのもので肺の奥まで到達します。  ディーゼルのすすも、黄砂(中国由来の土壌ダスト)もアレルギーを悪化させる原因として研究がなされています。これらは物理的に気道を刺激するほか、付着しているカビや大気汚染物質由来のような化学物質が気道を刺激することもあります。  土壌ダストやディーゼル排気粒子が体内に入ると、マクロファージと呼ばれる自然免疫系やリンパ球が中心となる獲得免疫系が働き過ぎ、炎症反応を増悪したり、アレルギー炎症が悪化したりします。細菌による炎症やアレルゲンによるアレルギー炎症は、これらの粒子を吸い込むことによって重症化するので、なるべくダストを吸い込まないようにすることが大事です。  例えば、コピー機のトナーも肺の奥まで到達するような炭粉ですので、トナー交換の時はマスクをした方がよいでしょう。  普通のマスクで大丈夫ですが、インフルエンザ専用マスクなら、より細かいものも防ぐことができます。また、気管支喘息や花粉症をもった人は黄砂が飛来する時にはマスクをした方がよいでしょう。

クラウドシャインとは何か?

 原子力規制委員会が2012年10月24日、日本の16原発(全原発の基数 50基)が過酷事故を起こした場合のシュミレーションを出した。  その中でも大切なのは、 ① このシュミレーションは国際原子力機関(IAEA)による、1週間で100ミリシーベルト被ばくするエリアの想定です。それは「内部」被ばくと「外部」被ばくの合計で考えるべきということです。 ② この放射能拡散予測に基づいて、住民避難などの原発事故対策が必要です。 以下に、クラウドシャインとは何かを転載します。          

私たちは2011年3月にどんな空気を吸っていたのか?

[初稿]2012年10月23日 [追記]2018年5月25日  東京都立産業技術研究センターが2011年3月13日 16:00pmから空気中の放射性物質の濃度を測定していました。現在でも測定は続けられています。 都内における大気浮遊塵中の核反応生成物の測定結果について  2011年3月15日0:00amには東京にも、ヨウ素131、ヨウ素132、ヨウ素133、セシウム134、セシウム136、セシウム137、テルル129、テルル129m、テルル132、テクネチウム99m、銀110m、ストロンチウム89、ストロンチウム90などが来ていました。  下の「表5 2011年3月15日10時~11時の吸入摂取による実効線量(成人)」は現在、東京都のホームページから削除され、見ることができません。表をダウンロードされ、保存されることをお薦めします。東京都都民の内部被ばくを証明する、重要な証拠です。(編集者:2018年5月25日追記) 表1 大気浮遊塵中の放射性物質  このうち、ヨウ素131、ヨウ素132、セシウム134、セシウム137だけをピック・アップしたデータも東京都立産業技術研究センターが作っています。以下のそのデータです。これは東京都立産業技術研究センター駒沢支所(〒158-0081 世田谷区深沢2-11-1)で大気を捕集し、別の場所で分析したものです。  私たちは2011年3月このような空気を吸ってきていたのです。突然の鼻血、皮膚の疾患、発熱、下痢等々に襲われた方は発生時期と、このデータとの関係を見比べてみて下さい。  気がつかれた事がある方はメールを下さい。メールは kawane@radiationexposuresociety.com  これは、それぞれの時間内に測定された、空気1m3中の放射性物質の濃度(ベクレル)です。たとえば、3月15日 0:00-7:12の空気1m3中には、ヨウ素131が10.8ベクレルあったということを意味しています。この時間帯の空気を屋外で7時間吸えば、10.8×7=75.6ベクレルのヨウ素131を肺に入れた可能性がある、ということです。ただし、これは全部、体内に吸収されたというわけではありません。 東京都 都内における大気浮遊塵中の核反応生成物の測定結果について 2011年3月pdf [以下、追記]2018年5月25日 編集者  高エネルギー加速器研究機構(KEK)が、国立環境研究所(茨城県つくば市小野川16-2)敷地内でハイボリューム・エアサンプラーで捕集された大気中のちりを、採取し分析していました。2011年3月15日の14:39-17:34pmの空気には、これほどの放射性物質が含まれていました。ヨウ素131 32ベクレル/m3、テルル132 23ベクレル/m3、セシウム134 4.0ベクレル/m3、セシウム136 0.68ベクレル/m3、セシウム137 3.8ベクレル/m3、テルル129m 4.0ベクレル/m3、ヨウ素133 2.9ベクレル/m3、テクネチウム99m 0.35ベクレル/m3、これらの総計 70.73ベクレル/m3。  東京都が測定した、空気中の放射性物質 総計 1100ベクレル/m3と格段に少ないことがわかります。しかし、2011年3月15日、朝6:00すぎ、4号機が爆発(核燃料入っていなかったはずですが)、2号機も圧力抑制室が底抜けています。東京都が空気を捕集したのは世田谷、東電福島第一原発から230km離れています。高エネルギー加速器研究機構(KEK)が空気を捕集したのは茨城県つくば市、同じく175km離れています。もしやや強い風が吹いていたしたら、風速10m/秒くらい。これは40km/時、自動車の通常の速さでプルームはやってきます。つまり、東京都世田谷区や茨城県つくば市へは、4~5時間で到達することになります。2011年3月15日6時の4号機、2号機が放出したプルームが東京都世田谷区や茨城県つくば市で到達する時刻は同日10~11時です。東京都の測定した1100ベクレル/m3がもっとも濃度の濃いプルームをつかまえている、と考えられます。  逆に、高エネルギー加速器研究機構(KEK)が分析した、同日14:39-17:34pmでは、もっとも濃いプルームが通過した後であり、当初の場合によると10分の1の可能性もあります。距離から考えても、茨城県つくば市では1000ベクレル/m3を超える放射能を含んだプルームが通過したのではないでしょうか。  核燃料サイクル工学研究所(茨城県東海村)が、同研究所で採取した空気中の放射性物質濃度(粒子状と揮発性の合計)を公表しています。東京都産業労働局や高エネルギー加速器研究機構(KEK)は、2011年3月15日からのデータしか公表していませんが、この核燃料サイクル工学研究所(茨城県東海村)は、2011年3月13日15:20pmからのデータを公表しています。この茨城県東海村の空気からは、2011年3月15日6:00~9:07、ヨウ素131が1600ベクレル/m3、テルル132が1300ベクレル/m3検出されています。  果たして、空気中の放射能は、ヨウ素131とテルル132だけではなかったはずです。総計はいくつだったのでしょうか。  核燃料サイクル工学研究所(茨城県東海村)が公表しているのは、テルル129m、テルル132、ヨウ素131、ヨウ素133、セシウム134、セシウム136、セシウム137だけです。ストロンチウム89、ストロンチウム90は測定していません。ですが、この2つの核種を除いても、2011年3月15日6:00~9:07の茨城県東海村の空気には3960ベクレル/m3もありました。これは、東電が原発事故前に、全身を覆う防護服と、エアラインセットという宇宙服のような全面マスク(外気を一切吸ってはならない)というレベルでした。私たちはこうした空気の中に無防備で放置されたのです。これは、東京電力と当時の民主党管直人政権の不作為の罪です。東北・関東・首都圏の人々には、2011年3月15日~3月16日にかけては屋内退避を指示し、室内で安定ヨウ素剤の服用を準備するべきでした。 ※ 図が細かいので、ダウンロードの上、拡大してご覧ください。あなたがその日、その時間、どこにいて、何をしていましたか。外の空気を吸っていましたか。雨に当たりましたか。それがその後の健康被害に影響する事実です。  

大阪府におけるセシウム137の降下量(月間降下物)の推移

 大阪府立公衆衛生研究所が毎月、降下物の放射性物質の濃度を測定しています。これは全国の衛生研究所や原発がある道県では原子力センターも行っています。大阪府立公衆衛生研究所メールマガジン かわら版@iph 2012年5月31日号に掲載されていた、大阪府における月間降下物(当所屋上にある水盤に1ヶ月の間にたまった雨とちりを集めて濃縮したもの)の中のセシウム137(ベクレル/m2)の推移です。  これを見ると、今回の東京第一原発事故がチェルノブイリ事故級の放射性物質を大阪にも降らせたことがわかります。  ちなみに、もとのグラフの縦軸はMBq/k㎡でしたが、これはベクレル/kigou にひとしいので、川根が単位を変えました。M(メガ)は10の6乗、k㎡を㎡に直すと、1k㎡=1000×1000 ㎡=10の6乗 ㎡ です。つまり、10の6乗を10の6乗で割ることになるので、1MBq/k㎡=1 ベクレル/㎡ です。だいたい、屋上にある水盤にたまった雨水とちりを分析しているのですが、その水盤の面積もせいぜい1㎡です。1k㎡の広大な面積で収集しているわけではありません。MBq/k㎡ という見慣れない単位をやめ、ベクレル/㎡で表示すべきだと考えます。  

日本人の死因別死亡率の推移 1899年から2004年

アーネスト・スターングラス博士 Dr. Ernest Sternglass 2006年青森市での講演「放射線と健康」より 日本人の死因別死亡率の推移 1899年から2004年  

どのくらいの放射性セシウムが水道水から出ているのか?

 文科省が環境放射能水準調査で上水(蛇口)から取った水道水を3ヶ月分集め、濃縮をかけ、水道水1kgあたりの放射性物質の濃度を調べている。全国46都道府県の検査結果。(宮城県を除く)各都道府県の衛生研究所、原発がある県では原子力センターは毎日1.5Lの水道水をタンクにため、ある程度たまるごとに濃縮をかけて、この水道水1kgの放射性物質の濃度を測定している。いわば、3ヶ月間の水道水の平均的な放射能濃度である。  つまり、福島県民は少なくとも毎日、0.008~0.010ベクレル/kgの水道水を飲んでいることになる。また、茨城県民も0.010ベクレル/kgの水を常時飲んでいることになる。  ちなみにアメリカの水道水の法令基準は米国環境保護庁(EPA)が定める、セシウム137については3pCi/kg(ピコキュリー毎kg)。1ベクレル=27.1ピコキュリーなので、これは0.111ベクレル/kgとなる。  かつて福島県会津若松市の神指地区(こうざしちく)の水道水からセシウム134が1.3±0.5ベクレル/kg、セシウム137が1.4±1.0ベクレル/kg、放射性セシウム合計2.7ベクレル/kgが検出されている。(2011年12月9日)このような水道水は絶対に口にするべきではない。しかし、福島県は放置していた。  会津若松市のホームページを見ると、2012年2月2日までは放射性セシウムの検出限界が5ベクレル/kg。それ以降は検出限界が1ベクレル/kgとある。つまり、2012年2月2日までは、会津若松市の水道水からは1ベクレル/kgを越える放射性セシウムが出ていた可能性がある。それを「不検出」とするために、検出限界が決められていたのではないだろうか。  また、全国47都道府県の中で宮城県だけが46都道府県と同様な検査をしていない。46都道府県は、検出下限値は、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137すべて0.001ベクレル/kg未満で検査を行っている。宮城県は検出限界を0.6~1.6ベクレル/kgまで変えて検査をしている。山元町の南部山浄水場の検出限界を下記のようにグラフにしてみた。これを見ると、2011年10月から2012年3月まで、水道水から1.0ベクレル/kg前後の放射性セシウムが出ていたのではないか、と疑いたくなる。すなわち、「不検出」とするために、検出限界を0.6から1.2やひどいときは1.6ベクレル/kgまで引き上げて検査したのではないか、と思う。  宮城県もまた、他の46都道府県と同様に検出限界0.001ベクレル/kg未満までの検査を行うべきだ。  文科省 環境放射能モニタリング 上水(蛇口) 20121ー3月 4ー6月 pdf 宮城県 水道水 山元町データ 20110324~20121001 pdf    

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