内部被ばくについて、自主的に学習し、周りの方々に広めていくための会
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内部被ばくと健康被害

福島老朽原発を考える会 子どもたちの尿検査から見えてきたもの 20120818

 福島老朽原発を考える会(フクロウの会)が、子どもたちの尿検査から見えてきたもの、フランス放射能測定NGO“ACRO”理事長D.Boilley氏を迎えて という集会を2012年8月18日に開きました。  その時のスライドを青木一政氏からいただきました。紹介します。  まず、核戦争防止国際医師会議ドイツ支部「チェルノブイリ原発事故がもたらしたこれだけの人体被害: 科学的データは何を示している 」(合同出版 2012年3月30日)の中で紹介されていた、アンゲリーナ・ニャーグ博士(チェルノブイリ医師協会代表)のデータを青木氏がグラフ化したものです。(スライド3)  チェルノブイリ原発事故で被ばくした北ウクライナ住民にあらわれた疾患です。原発事故から5年後にはガンではない、あらゆる疾患が爆発的に増加しています。このグラフは10万人あたりの疾患率ですから、このグラフで1万人を超えるということは10人に1人その病気にかかるということです。福島県、宮城県南部だけでなく、東北・関東・東海のホット・スポットと言われるところでも、このような疾患が爆発的に増加するのではないでしょうか?  また、尿から検出された放射性セシウムの濃度が、内部被ばくの実態をよく現していると考えられます。国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護モデルでは、外部被ばくと内部被ばくの影響は1対1と、内部被ばくの影響を軽視しています。そのため、尿から数ベクレル/kg検出されても「健康に影響はない」ことになってしまいます。  しかし、バイオアッセイ研究センターの福島昭治氏の「チェルノブイリ膀胱炎」の研究では、ウクライナ共和国の高放射能汚染地帯に住む住民では97%が上皮異形成(がん化する一歩手前の状態)、64%が上皮内がんにかかっています。この住民の尿から検出されたセシウム137の濃度の平均は6.47ベクレル/Lだったというのです。  また、中程度の放射能汚染地帯では83%が上皮異形成(がん化する一歩手前の状態)、59%が上皮内がんにかかっています。この住民の尿から検出されたセシウム137の濃度の平均は1.23ベクレル/L(スライド4)  つまり、尿から放射性セシウムが1ベクレル/Lも検出される状態は、膀胱がんを引き越しかねないほど危険なレベルまで内部被ばくしている可能性がある、ということです。  そして、福島老朽原発を考える会が、フランスのNGO団体アクロ(ACRO)と協力して、行った福島県、宮城県、岩手県、などの子どもたちの尿検査結果がスライド5~8です。  スライド5は、福島市の子どもたち10名の尿検査を2011年5月19日~21日の採取して計測したものと、その2か月後7月23日~25日に採取して計測したものです。9名の子どもは2カ月後には尿中の放射性セシウムの濃度は減少していますが、1名の子どもだけは微増しています。  9名の子どもは1回目の計測(5月下旬)の後、福島県外に避難したのですが、微増だった1名の子どもは福島市に住み続けていました。  スライド6は岩手県のホット・スポットである、一関市の4歳の女の子の尿検査の結果です。1回目は2011年9月に測定し、尿から放射性セシウムが4.6ベクレル/Lも出ていました。祖母の畑でとれた野菜、しいたけ、山菜を食べていたそうです。家にあった干ししいたけを測定したところ、1810ベクレル/kgでした。その後、野菜を西日本産、北海道に切り替えたところ、3ヶ月後に尿中の放射性セシウムは1.0ベクレル/L以下になりました。その更に2か月半後の測定では0.2以下になっていました。  スライド7は福島市の17歳の運動部に所属している男子です。放課後2時間外で練習、土日も練習か試合。2011年7月末の検査で放射性セシウムが3.47ベクレル/Lでした。検査前までは食材の産地も気にしないで食べていましたが、検査結果がわかってからは食材の産地を選び、ミネラルウォーターを飲むようにしました。しかし、尿中の放射性セシウムの減少の割合は半減期150日程度でした。これは17歳の子どもにしては減少の割合が少な過ぎます。放射性セシウムの生物学的半減期は  1歳まで   9日  9歳まで   38日  30歳まで 70日  50歳まで 90日 です。17歳の男子なら少なくとも38日前後であるはずです。これは、追加的な内部被ばくがあるためではないでしょうか?それが屋外で放課後2時間の部活動、土日の練習や試合による呼吸器による土ぼこりを吸うことによる、内部被ばくではないでしょうか?  スライド8は23歳男性の例です。1回目約1.7ベクレル/L、2回目約1.6ベクレル/Lとほとんど減りませんでした。しかし、3回目の計測では検出限界0.38ベクレル/L未満になっています。この方はこの間、特に生活の中で自分から変えたことは何もなかったと言います。しかし、積雪のため1月~2月はソフトボールの練習がなかったこと、3月~4月は花粉症のためにマスクを着用していたそうです。つまり、呼吸器で土ぼこりを吸うことによる内部被ばくがこの方の主な原因であり、それをやめること、屋外での運動をやめ、屋外ではマスクを着用することで、内部被ばくしていた放射性セシウムが追加で蓄積することなく排出された可能性があります。  福島老朽原発を考える会 子どもたちの尿検査から見えてきたもの 20120818

福島県民健康管理調査 検討委員会 ストロンチウム90の内部被ばくを隠ぺい工作か?

 毎日新聞が頑張っています。このところ、福島県民健康管理調査検討委員会の問題に関する秀逸の報道をしています。  一方、読売は恥も外聞もなく、原発推進、TPPへの日本参加の地ならし、集団的自衛権の法制化と憲法9条の改憲のための報道(プロパガンダ?)にいそしんでいます。  アーネスト・スターングラスの『放射線と健康』をご覧ください。 アーネスト・スターングラスの『放射線と健康』  スライド7をご覧ください。スターングラスの講演とグラフが紹介されています。  キャプション「この図は7、8歳になったこどもから取れた乳歯に含まれているストロンチウム90の値で、骨に蓄積していることがわかります。この表から60年代前半に、乳歯中のストロンチウム90が環境中のストロンチウム90の値を反映していることがわかります。核実験が終わると下降しますが、その後、下降が止まり横ばい状態になります。ちょうどこの頃、アメリカでは大規模な原子力発電所が操業開始しました。それは日本も同じです。それ以降80年代中頃になっても横ばいが続きます。そして最近になってまた上昇し始めました。このことからも、一見何も無いような平和的な原子力発電所の日常運転による放出も、核実験中と同様に、ストロンチウム90の原因であるという重大な事実がわかります。」  子どもの乳歯を保存しておき、その中のストロンチウム90を測定することで、子どもたちの内部被ばくの程度が推定できるのです。  素晴らしいことに、福島県会議員の柳沼純子議員(自由民主党)が福島県の子どもたちの乳歯からストロンチウム90の蓄積量を調べることを提案していました。(2011年9月)  ところが、福島県民健康管理調査検討委員会の福島県保健福祉部担当者が「あまり意味はないといった知見・情報はないでしょうか」「質問議員(がそう)ではないのですが、反原発命の方の主張でもあるようで、あまり乗る気になれない質問です」と検討委員にメールを一斉送信していました。(毎日新聞 2012年12月19日 朝刊)  福島県民健康管理調査検討委員会の「本性見たり枯れ尾花」。何のことはない、原発村の巣食うむじなの穴でした。 福島県民健康管理調査 乳歯保存 20121219 pdf  福島県は子どもの乳歯を保存すべきです。そうでなければ、検討委員会は「健康管理」という名前ではなく「被ばく隠し検討委員会」に名前を変えるべきです。  しかし、この問題を福島民友、福島民報はどれくらい報道したのでしょうか?                    

国の除染基準0.23マイクロシーベルト/時超えで学校を閉校

 那須高原海城学園中学・高校(栃木県那須塩原市)が、放射能汚染のため、学校を閉校にする決定をしました。国除染基準0.23マイクロシーベルト/時を超え、除染も困難だからです。  岩手、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、千葉、埼玉、東京でも校庭が0.23マイクロシーベルト/時を超える学校は、学校閉鎖をするべきです。子どもの健康が保障される環境でこそ、子どもたちは教育を受ける権利があります。  原発労働者並みの放射能の環境で教育を行うべきではありません。就学旅行や宿泊学習も同じです。0.23マイクロシーベルト/時を超える環境にわざわざ子どもを連れていくとは間違いです。 栃木県 那須中高一貫校無念 20121208 pdf

きのこの原木の産地はどこか?

 農林水産省が2012年3月28日「きのこ原木及び菌床用培地の当面の指標値の設定について 一部改正」を通知しています。これによると、 きのこ原木、菌床用培地等の当面の指標値(放射性セシウムの濃度の最大値)(1)きのこ原木及びほだ木 50ベクレル/ kg(乾重量)(2)菌床用培地及び菌床 200ベクレル/ kg(乾重量)  までがOKということになっています。これまでは、 (1)きのこ原木     150ベクレル/ kg(乾重量)(2)菌床用培地            150ベクレル/ kg(乾重量) までがOKになっていました。(農林水産省「きのこ原木及び菌床用培地の当面の指標値の設定について」2011年10月6日)  きのこが原木や菌床、ほだ木の放射性セシウムを濃縮する性質があるということを農林水産省は知らなかったのでしょうか?  また、福島県にだけ、「きのこ生産資材用のおが粉等並びに調理加熱用の薪及び木炭の安全確保の取組について」(2011年8月12日)という通知を出し、原発事故による放射性物質がかかった可能性のある原木やきのこ生産用のおが粉、並びに調理加熱用薪および木炭を使うのを自粛しろ、と言ってきました。  東北、関東、東海にも放射性の汚染があります。福島県だけに通知を出したのは間違っています。埼玉県でも鳩山町、ときがわ町、横瀬町、皆野町の野生きのこが基準値100ベクレル/kgを超えています。東北、関東、東海の地域でも原木やほだ木の放射性物質の濃度を検査する必要があります。 埼玉県 森林に自生する「野生きのこ」放射性物質モニタリング調査結果 20121109  また、中国・四国地方の原木栽培生しいたけが安全とは限りません。福島県は日本有数の農業国であり、しいたけなどの原木の多くが福島県産です。「農林水産省 きのこ原木の調査状況 2012年8月17日」を見ると、島根県の原木は99%島根県産で、1%が大分県ですが、広島県の原木は82%が広島県産で、残り18%が他県。そのうちの50%が島根県、34%が福島県、7%が宮崎県産です。徳島県の原木も87%が徳島県産ですが、残りの13%の内、福島県産が38%、香川県が34%、愛媛県が28%を占めます。  東北、関東の原木にいたっては、8割以上、自分の県産の原木を使っている県は岩手、宮城、福島、栃木、群馬だけであり、これらの地域の森林の多くが高濃度に放射能に汚染されています。(岩手県は南部のみ)他都県の東北、関東の原木は第1位に依存していたのが福島県産の原木です。原木栽培しいたけや、乾燥しいたけは、東北、関東のみならずず、原木の産地まで調べてみないと、その汚染度はわかりません。  広島県三次市で生産された原木栽培生しいたけから380ベクレル/㎏の放射性セシウムが検出されています。(2012年7月31日) 広島県 三次市で生産された生しいたけからの放射性セシウムの検出について 20120802  少なくとも学校給食には、原木の産地まで明記したきのこを出すべきです。 農林水産省 きのこ原木の調査状況 20120817 <番外編>  埼玉県浦和駅西口のイトーヨーカドーの近くのお店で徳島県産菌床生しいたけが売られていました。「確かほとんどの原木は徳島県産だった」と思い、4袋購入。後で上の資料を見たら、県外産のものが13%もあり、その3分の1が福島県産だったことにショックを受けました。(13%のうちの38%が福島県産、つまり13×0.38=4.94%が福島県産)さいたまラボさんに1袋検査してもらいました。54000秒測定(なんと15時間です!)でも、セシウム134(検出限界2.29ベクレル/kg)、セシウム137(検出限界2.56ベクレル/kg)ともに不検出でした。徳島県産生しいたけ 新野KK さんのものは安全なようです。  徳島県産生しいたけ ND 20121223 pdf

水道水はどれくらい放射能汚染されているか?

 文科省が環境放射能水準調査で上水(蛇口)から取った水道水を3ヶ月分集め、濃縮をかけ、水道水1kgあたりの放射性物質の濃度を調べています。全国46都道府県の検査結果。(宮城県を除く)各都道府県の衛生研究所、原発がある県では原子力センターは毎日1.5Lの水道水をタンクにため、ある程度たまるごとに濃縮をかけて、この水道水1kgの放射性物質の濃度を測定しています。いわば、3ヶ月間の水道水の平均的な放射能濃度です。  つまり、福島県民は少なくとも毎日、0.008~0.010ベクレル/kgの水道水を飲んでいることになります。また、茨城県民も0.010ベクレル/kgの水を常時飲んでいることになります。また、福島県の水道水は1~3月→4~6月→7~9月と放射性セシウムの濃度が下がっているのに、茨城県では上昇しています。茨城県は対策を取る必要があります。  ちなみにアメリカの水道水の法令基準は米国環境保護庁(EPA)が定める、セシウム137については3pCi/kg(ピコキュリー毎kg)。1ベクレル=27.1ピコキュリーなので、これは0.111ベクレル/kgとなります。  かつて福島県会津若松市の神指地区(こうざしちく)の水道水からセシウム134が1.3±0.5ベクレル/kg、セシウム137が1.4±1.0ベクレル/kg、放射性セシウム合計2.7ベクレル/kgが検出されてました。(2011年12月9日)このような水道水は絶対に口にするべきではありません。しかし、福島県は放置していました。  会津若松市のホームページを見ると、2012年2月2日までは放射性セシウムの検出限界が5ベクレル/kg。それ以降は検出限界が1ベクレル/kgとあります。つまり、2012年2月2日までは、会津若松市の水道水からは1ベクレル/kgを越える放射性セシウムが出ていた可能性があります。それを「不検出」とするために、検出限界が決められていたのではないでしょうか。  また、全国47都道府県の中で宮城県だけが46都道府県と同様な検査をしてません。46都道府県は、検出下限値は、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137すべて0.001ベクレル/kg未満で検査を行っています。しかし、宮城県は検出限界を0.6~1.6ベクレル/kgまで変えて検査をしています。  宮城県もまた、他の46都道府県と同様に検出限界0.001ベクレル/kg未満までの検査を行うべきです。  データ編集、グラフ化に「原発はいますぐ廃止せよ」さんにご協力いただきました。  水道水 放射性セシウム 2012年    

埼玉県の牛乳はどれくらい放射能汚染されているか?2012年データ

 2012年の埼玉県・原乳の放射能汚染調査結果です。  埼玉県はホームページの「放射性物質の埼玉県産農産物への影響調査結果について」の中の「農産物等の放射性物質調査の結果について」で、「4 原乳の調査結果」を公表しています。  2012年12月13日に採取された原乳の放射性物質検査の結果は  第119報(平成24年12月14日公表 野菜・穀類・林産物・畜産物) に記載されています。  過去の最高値は川越のクーラーステーションでは、2011年8月10日 セシウム134が1.2ベクレル/kg、セシウム137が1.7ベクレル/kg、放射性セシウム合計が2.9ベクレル/kgです。このときの生産者の市町村は東松山市、鴻巣市、上尾市、桶川市、北本市、蓮田市、鶴ヶ島市、日高市、嵐山町、川島町、鳩山町です。昨年は6月~12月はだいたい1.6~2.8ベクレル/kgの放射性セシウムが検出されていました。  埼玉中央クーラーステーションでは、2011年7月22日 セシウム134が2.0ベクレル/kg、セシウム137が2.0ベクレル/kg、放射性セシウム合計が4.0ベクレル/kg出ています。このときの生産者の市町村は本庄市です。 埼玉県・原乳の放射能汚染調査結果 2011年3月22日~9月30日  埼玉県・原乳の放射能汚染調査結果 2011年10月1日~2012年1月18日  2012年に入ってからの最高値は川越のクーラーステーションでは、2012年1月26日 セシウム134が0.7ベクレル/kg、セシウム137が1.0ベクレル/kg、放射性セシウム合計が1.7ベクレル/kgです。このときの生産者の市町村は所沢市、飯能市、上尾市、入間市、朝霞市、志木市、桶川市、富士見市、川島町です。  2012年1月、2月は放射性セシウム合計0.4~1.7ベクレル/kg出ていたのですが、奇妙なことに3月以降は不検出が続きます。そして時々、0.5(3月16日)、1.11(6月21日)、1.2(10月4日)、0.6(11月1日)と検出されることがあります。  果たして、「不検出」のときは本当に不検出なのでしょうか?データの検出限界をよく見て行くと、0.5、1.11、1.2、0.6と検出された直後の検出限界が上っています。私たちは「不検出」とするために検査時間をわざと短縮し、検出限界を引き上げているのではないか、と分析しています。  検査機関は同じ検出限界で測定を行うようにするべきです。また、検査時間何秒なのかも明記すべきです。  1ベクレル/kgも放射性セシウムが出るような牛乳を子どもに飲ませるべきではないと考えています。 埼玉県・原乳の放射能汚染調査結果121213          

岩手・宮城・福島の海はどれくらい放射能汚染されているか?

 「三陸の復興なくして、復興なし」の合言葉のもと、被災地の漁業の復興が急速に進められてきました。しかし、一体、海の放射能汚染の実態もわからないのに、港湾施設や漁船、養殖施設の復旧を進めるのは間違いだと指摘してきました。  環境省が海水、海底土の調査を行っていることを発見しました。 被災地の海洋環境の第3次モニタリング調査結果(試料採取日:平成23年12月6日~26日)   平成24年04月13日 被災地の海洋環境の第2次モニタリング調査結果(試料採取日:平成23年8月30日~9月1日)   平成24年01月20日 被災地の海洋環境のモニタリング調査結果(最終)(試料採取日:平23年6月3日~20日)   平成23年09月30日 被災地の海洋環境のモニタリング調査結果(速報)の公表(試料採取日:平成23年6月3日~19日)   平成23年07月08日  おそるべき海洋汚染の実態の一部が見られます。海水で仙台沖で表層0.5mで0.08ベクレル/kg(放射性セシウム合計)、海底21mで0.087ベクレル/kg(放射性セシウム合計)、海底土では1740ベクレル/kg(放射性セシウム合計、23m)もあります。ストロンチウム90も仙台湾で海底土から0.16ベクレル/kgも計測されています。(環境省 被災地の海洋環境の第3次モニタリング調査結果 2012年4月13日 以下データ参照)  三陸の海と仙台湾の汚染が深刻です。政府はただちに漁獲制限区域を設定すべきです。放射能汚染された魚を摂取することによる内部被ばくの危険性を正しく伝えるべきです。特に漁民とその子どもたちの内部被ばくが心配です。  この海域の底魚が高い濃度に汚染されているのは当然といえば当然です。そして陸に落ちた放射性物質が阿武隈川、名取川によって、仙台湾へと運ばれ、沿岸流によって三陸の海まで汚染されています。これは現在進行中のできごとであり、第1次モニタリング調査(2011年6月3日~10日)、第2次モニタリング調査(2011年8月30日~9月1日)、第3次モニタリング調査(2011年12月6日~12月26日)につれて、汚染が深刻になってきていることからも明らかです。順番に汚染マップとデータを並べてあります。比べてご覧下さい。  また、こうした調査結果を新聞、テレビは正しく伝えるべきです。まったくと言っていいほど、海の汚染実態が報道されていません。真実を伝え、市民の健康を守るための情報を伝えることは、マスコミの社会的責任であると思います。 第1次被災地の海洋環境のモニタリング調査結果 2011年6月3日~20日 第2次被災地の海洋環境のモニタリング調査結果2011年8月30日~9月1日   第3次被災地の海洋環境のモニタリング調査結果2011年12月6日~26日 環境省 被災地の海洋環境の放射能汚染マップ 20121208 環境省 被災地の海洋環境のモニタリング調査結果の公表について データ 20121215                    

新潟県の放射能汚染はどれくらいか?

 新潟県の一部が放射能汚染されています。文科省の航空機放射線モニタリングが2011年10月12日に発表されましたが、天然の放射性核種(カリウム、トリウム、ウランなど)を含んでいたとして、2011年11月11日に訂正して発表されました。  以下のその経緯を報じた、東京新聞の記事と、10月12日時点での朝日の新潟県放射の汚染マップです。  果たして、2011年11月11日訂正発表された、新潟県の放射能汚染マップが正しいのだろうか?野生きのこの汚染データを見る限り、当初の汚染マップで色がついていた地域の放射能汚染が少なくともあるように思えます。    放射能を考える小千谷の会の測定活動では、小千谷市の十日町市よりの地域にある、越後岩沢駅周辺に土壌が、高い放射能汚染されていることが明らかになっています。(2012年5月27日)  新潟県の農地の一部ではストロンチウムが検出されています。東北、関東の他県でも測定すれば検出されるはずであり、新潟県に続き、他県でも行うべきです。  ただし、新潟県はこれらは過去のデータの範囲内だとし、すべて大気圏内核実験由来かのような説明をしています。しかし、新潟県が紹介している農業環境技術研究所のデータでは、「ストロンチウム90の放射能濃度の土壌の最高値は1964 年の14.3Bq/kg で、2010 年には0.54Bq/kg まで低下していました。」書かれています。 (農業環境中の放射性物質長期モニタリングデータの活用)  魚沼市(銀山平国道352号沿い)の一般土壌のストロンチウム90の1.0ベクレル/kg、南魚沼市(六日町)の水田のストロンチウム90の3.6ベクレル/kg、上越市大潟区の水田のストロンチウム90の1.4ベクレル/kgは非常に高い値だと思います。  水田土壌中のストロンチウム90の全国平均濃度の推移 農業環境技術研究所  新潟県の2011年度産南魚沼市産のこしひかりからも1~2.4ベクレル/kgの放射性セシウムが検出されたといいます。(0.91ベクレル/kg 2.36ベクレル/kg 2.49ベクレル/kg) 放射性物質検出のお知らせ 2011/11/3(木) 午後 5:48 自遊人編集長・岩佐十良からのお知らせ  これ以降、自遊人はゲルマニウム半導体検出器をつかい、お米を検査し、1ベクレル/kgでも出た場合は販売しないとしています。  平成24年度産の新米ご予約を承ります  こうした取り組みが流通業者に求められていると思います。  阿賀野川流域での放射能汚染が深刻です。山に降り積もった放射性物質が時間の経過とともに川に流れだし、川底と河口付近の海底を汚染し続けているのではないでしょうか?  川魚もアユが放射性セシウム合計49ベクレル/kgも汚染されています。(上記 別表1 別表2に記載されています)  同様に、農地土壌も山から川を通じて降りてくる放射性物質によって、汚染の度合いが強くなっているのではないでしょうか?新潟県の 「県内農地土壌の放射性物質調査の結果がまとまりました。」 を時系列で並びかえました。    これを見ると、新潟市(西蒲地区)、上越市(上越地区)、長岡市(長岡地区)は変化がなく、新発田市(新発田地区)は微増または変化なしですが、南魚沼市(六日町)の52ベクレル/kg→116ベクレル/kgは異常な増加を示していると思います。  新潟県は継続的な調査を行い、公表するべきだと思います。   pdf 新潟県の放射能汚染 20121201      

どんなものがどれくらい放射能汚染されているか?2012年11月24日時点

 どんなものがどれくらい放射能汚染されているか?2012年分を11月24日時点でまとめました。  参考としたのは、 厚生労働省 報道発表  食品中の放射性物質の検査結果について(第513報) (東京電力福島原子力発電所事故関連)2 緊急時モニタリング又は福島県の検査結果 よりhttp://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002nnm3.html 東都生協商品の残留放射能自主検査結果 http://www.tohto-coop.or.jp/news/detail/detail.php?nid=1641 マルエツ 放射性物質自主検査結果 http://www.maruetsu.co.jp/brand/housyasei_kekka.html 厚生労働省 食品中の放射性物質の検査結果(厚生労働省報道発表資料) http://www.maff.go.jp/noutiku_eikyo/mhlw3.html 環境省 東日本大震災の被災地における放射性物質関連の環境モニタリング調査:公共用水域 水生生物 平成24年度水生生物放射性物質モニタリング調査結果(春期調査)(平成24年11月16日) 平成23年度水生生物放射性物質モニタリング調査結果(冬期調査)(平成24年7月2日) http://www.env.go.jp/jishin/monitoring/results_r-pw.html#ao 小出裕章氏の調査データです。 なお、牛肉など数100あるデータはほとんど不検出であり(検出限界がセシウム合計25ベクレル/kg前後であるため)、数100のデータを見ても、検出されるのは2~3件に過ぎません。その検出されたデータのみを一部拾ったものです。 川根の基準 10ベクレル/kg以上が赤字。4ベクレル/kg以上はオレンジ。子ども4ベクレル/kg以下、大人8ベクレル/kg以下は、ドイツ放射線防護協会の基準。10はウクライナ、ベラルーシの基準の約4分の1。お米など主食は4ベクレル/kg以下に。 食品の放射能汚染 20121124

トリチウム海水データ 六ヶ所村核燃料再処理工場~東京第一原発周辺海域

文科省 平成23 年度海洋放射能総合評価事業海洋放射能調査結果 より 3/7に六ヶ所村核燃料再処理工場周辺の海域の測定地点のマップがあり、 7/7のp.149~170に六ヶ所村核燃料再処理工場周辺の海域のトリチウムの濃度のデータが掲載されている。 以下のマップは、このp.149~170のデータをマップに転記したものである。これを見ると、1回目の調査 2011年10月3日から12月16日(青字) と 2回目の調査 2011年12月5日から12月28日(赤字)とを比べると、六ヶ所村からだけではなく、東京第一からトリチウムが流れ出ているように見受けられる。 特に測点21および側点22のトリチウムの濃度の変化に注目してほしい。 トリチウム データ マップ 核燃料サイクル 20121124

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